🐓飛蚊症と光視症
眼の前でごみが飛ぶと言う症状を蚊が飛ぶと書いて飛蚊症といいます。
眼球の中央部分は硝子体と呼ばれるゼリー状のもので占められていて、その外側に光を感ずる神経の膜である網膜が包んでいます。硝子体と呼ばれる中央のゼリーは、加齢性の変化や近視の進行に伴う眼球の長さの延長に伴ってゼリー部分と水分が分離して、本体が前に移動して後方に水だけが取り残された形に分離します。
この現象を後部硝子体剥離といいます。このとき、視神経や網膜の血管に接していた硝子体はその痕がついているので、自分にはごみが浮いている様に見えます(これが飛蚊症です)。
多くの飛蚊症はこの影を見ているものでまったく心配のないものなのですが、まれに網膜格子状変性などで硝子体の一部と網膜とに癒着があると、その部分の網膜が眼球の動きに従って引っ張られることになります。その際には網膜は刺激を光として捉えますので、暗室でも眼を動かすたびに閃光をみることになります。白い光が見える、光が見えると訴える人もいます。(これが光視症です)。
さらに網膜が硝子体に引っ張られれば、やがて網膜の一部が破れて穴が開き網膜裂孔(もうまくれっこう)が発生することもあります。最悪の場合は視力低下にも繋がりますので早めの受診をお勧め致します。